明日はカレー

 ほんと~~~にムカつくけど、お母さんは私と25年も一緒にいるのに一度だって私の才能を認めてくれたことがない。去年ちらっと「看護師になろうかな…」て呟いただけで看護学校のこと調べてくるのに、4歳から絵本作家になりたいって言ってるのに、一度も作家になる方法を調べてくれたことはないと思う。10歳のとき、諭すように「小説家は波瀾万丈な人生を送った人しかなれないんだよ」と言った。ので、人生の選択に迫られたら常にデンジャラスな方を選ぶようにしている。おかげでお母さんの想像もできないようなデンジャラスワールドを垣間見たりして生きています。どうもありがとう。私のデンジャラスエピソード、お母さんが知ったら発狂しそうですね。墓場まで持っていく……と言おうと思ったけど、面白すぎるので人に話したくなってしまい、世間にバレてしまうかもしれません。し~~~~らねっと!!

 

 母は「そろそろ就職しなよ」と言ってきたり、かと思えば私がこの春には就職するよ、って言えば「そんなに楽観視してていいの?そんなに簡単にいくわけないじゃん」と言ってくるのマジでなんなの?東京に行くつもりだってことをお母さんに言うのをすっかり忘れていて(反対されるからあえて隠していたともいう)、「アンタ東京なんて言ったって、物価も高いしアパートだって、敷金礼金払えるわけないじゃん!」って言ってくるのなんなの?お金の話して、自分の方が正しいみたいな顔してるけど、一番言いたいのそれじゃないよね?めんどくせえ女。私にずっと自分の想定内で生きて欲しいんでしょう。

 「東京で会社が合わなくて三ヶ月で辞めたらどうすんの?また引っ越してるお金ないよ?」って言われてうるせーと思った。なんてネガティブなんだ。ていうか合わなかったら帰ってくればいいじゃん。

 

 東京に行ったら、元カノから買った車は手放すことになるだろうなあ。人にあげようと思っていたけど、事実、今金がないので、売ってお金にしたほうがいいかも。元カノから買った、なんて因縁が強い乗り物は、知らない人に乗ってもらった方が逆にいいかもね。ていうかマジでお金はない。

 

 大学時代、人生最大に母が好きだった。世界で一番最高の女だと思っていた。あのとき、私は社会に溶け込めなかったのよ。母みたいになりたかった。私は社会という海の中で溺れていて、母みたいなヒトになればもっと楽に呼吸ができると思っていた。父もそういう気持ちで母と結婚したんじゃないかな。母と一緒にいると、繊細な感性は全て無視されるけど、社会では鈍感なほうが生きやすいから。この前、母に「そんな繊細すぎて生きづらくない?もっとお母さんみたいになった方がいいんじゃない?」と言われ、「いや、そういう鈍感な人が送る人生ノーセンキューだわ」と言っていた。反抗期である。ていうか子離れして。

 

 明日の夜は父も母も家にいない。一人でカレーでも食べに行こうかな。